Sony Rollyと企業風土


動画を見ていてワクワクしました。
久々に自分の好きなソニーが戻ってきた感じです。

ネットでの評判はあまりよくないですが、ソニーらしさ感じます。

思えば、昔のソニーは、いつも先を行き過ぎてはずすことが多かった。そんなイメージがあります。だけど、製品を見たときに今までにない感覚や未来を予感させてくれました。

PS1が出たときも、ハードの性能も去ることならがら、質の良いゲームを安く提供し、ゲーム会社もユーザもハッピーにする。そんなビジネスモデルを考えてCD-ROMを採用したところにむしろ感銘を受けました。

ですが、一度味わった成功は人・企業を保守的にし視野を狭くするのでしょうか?
PS2,PS3と映像表現技術は向上したけど、作る側に負担を負担を強い、ユーザにも胃もたれさせる重い対策ばかりを供給し始めた。結果としてのPS3のゲーム機としての失敗。
それは、ユーザまで巻き込んで新しい世界を作りましょう、未来を作りましょうという批判を恐れないチャレンジ精神と視野の広さを失った結果だと感じました。また、社長や会長がユーザではなく、株主を向いて話すようになってしまった。
こうしたことも一つの原因かなと思いました。

しかし、Rollyを見たとき、ソニーらしさが復活する予感を感じました。
うわさによると、企画者本人も"初代Rollyが売れるかはわかりませんが"と不安を持ちつつも新しい市場の可能性を信じて開発に取り組んだとか。
こうしたものを、妥協なくリソースを投入して製品化する企業風土に憧れを感じます。
マーケティングや、市場規模など、事業計画を立てるときには必ず聞かれる要素ですが、世の中にない市場を作り出す時、製品を出すとき、このような取り組みに言葉にどれだけの価値があるのかと感じます。
出来上がった市場を分析してもっともらしい要因を言う人もいますが、きっかけは、ただ一人、夢を持った人が周りを巻き込んで事を進めた結果、幸福な偶然が重なって、人々の共感を得て市場ができた。そういう事象も多い。
ダニエル・ピンクの「ハイ・コンセプト」にも述べられているように、これからは、感性と共感が重要視される時代。
そうした中、これからの人々の感性に訴えかけるものは何かと、批判を恐れず製品で問い続けよう。Rollyにはそういった心意気を感じます。

こちらのブログで、私が感じたことを饒舌に述べていただいています。
http://blogs.itmedia.co.jp/ogura/2007/09/rolly_f1a7.html

で、低価格版出してね!

ハイ・コンセプト「新しいこと」を考え出す人の時代

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